はじめまして。普段はメーカーで機械設計をしているベルと申します!
このページではオリエントスターのスポーツウォッチ最高峰『アバンギャルドスケルトン』を新旧併せてご紹介します

オリエントスターの『アバンギャルドスケルトン』に新作が出たけど、旧型も気になっている…

『アバンギャルドスケルトン』の新旧モデルの実物を確認してきました!
新旧比較して、それぞれおすすめな方をご紹介します!
この記事の内容
- 2023年までに発売されている、新旧『アバンギャルドスケルトン』の紹介
- 新旧『アバンギャルドスケルトン』の比較
新旧『アバンギャルドスケルトン』の違いの理解、及びあなたの選択に、この記事がお役に立てば幸いです
オリエントスター『アバンギャルドスケルトン』とは?
オリエントスター『アバンギャルドスケルトン』は、スポーツコレクションのフラッグシップモデルです

オリエントスターのスケルトンモデルは、クラシックデザインばかりでしたが、これまでの概念を覆すために作られたように感じる1機
初号機として販売された旧モデルは、モータースポーツを彷彿とさせるデザインになっており、文字通りスポーティなデザインが随所に見られます
- スピードメーターや歯車のデザインを盛り込んだ文字盤
- スポーティなカラーデザイン
- パンチングレザーベルト採用
2023年9月現在は、モデルチェンジされた腕時計があり、同じ名前で二つの機種が存在しています
2023年に新たに発表されたモデルは、旧機種の2倍の価格で、新たなフラッグシップとして販売開始
発売年月 | 2020年9月 | 2023年6月 |
---|---|---|
型番 | RK-AV0A01B RK-AV0A02S RK-AV0A03B RK-AV0A05B | RK-BZ0001S RK-BZ0002B |
価格 | \115,500~¥132,000 | \242,000~¥253,000 |
パワーリザーブ | 50時間以上 | 60時間以上 |
精度 | 日差+25秒~-15秒 | 日差+15秒~-5秒 |
ケース径 | 42.6mm | 42.3mm |
厚み | 13.0mm | 12.4mm |
カラー | ・シルバー ・ブラック ・ブラウン ・ブラック/ホワイト | ・シルバー ・ブラック |
重量 | 172g | 180g |
表風防 | サファイアクリスタル (ARコーティング) | サファイアクリスタル (SARコーティング) |
裏風防 | 無機ガラス | サファイアクリスタル |
画像 | ![]() | ![]() |
出典 | オリエントスター アバンギャルドスケルトン RK-AV0A02S | オリエントスター M34 アバンギャルド F8 スケルトン RK-BZ0001S |

新型は、スポーティな雰囲気は薄くなり、ドレッシーな雰囲気がかなり強くなりました
新たなモデルが発表され、同じ名前で販売されていた旧モデルは生産終了になるかと思いましたが、そのようなアナウンスはなく、2023年現在も新旧モデルはどちらも販売を続けています
新型の『アバンギャルドスケルトン』特徴


前モデルから大きく変わった点
- 最新ムーブメントに置き換わり、パワーリザーブ10時間増加
- メタルバンドは3連→5連になり高級感がUP
- パンチングレザーバンドモデルがなくなり、ナイロンベルトモデルが追加
2023年6月に、シリコン製がんぎ車を搭載した最新ムーブメントを組み込んだ、新しい『アバンギャルドスケルトン』として販売されました
シリコン製がんぎ車を搭載した最新ムーブメントは、オリエントスターのフラッグシップモデル『スケルトン』のみに使用されていました
しかし、この度スポーツコレクションのフラッグシップである『アバンギャルドスケルトン』にも採用
さらに、自動巻き機構が追加され、既存のフラッグシップである『スケルトン』よりもさらにアップデートされたモデルへと進化を遂げました
メタルブレスは5連ブレスになり、デザインも旧モデルよりもシャープさが増し、高級感がUPしています
一方、ブラックカラーモデルで採用されていたパンチングレザーバンドはなくなり、ナイロンベルトになりました
旧型の『アバンギャルドスケルトン』特徴

新モデルとの違い
- 性能は全体的に最新モデルに劣る
- 価格は最新モデルの半額
- カラー豊富で、デザインも最新モデルとは大きく異なる
2020年に、オリエントスターの新たなモデルとして販売開始された新たなフルスケルトンモデル
これまでのフルスケルトンモデルにはない、スポーティなデザインの腕時計として販売されました

”アバンギャルド”という言葉の意味の通り、当時のオリエントスターにとってはまさに「アバンギャルドなモデル」に感じました
アバンギャルドという言葉のもつ「(既存のものへの)挑戦的な姿勢」という概念は、芸術制作の一部ジャンルとして存在する。
アバンギャルド – Wikipedia
写真ではわかりにくいですが、実物は文字盤の立体感がオリエントスターの中でもずば抜けています
デザインもオリエントスターが得意としてきたクラシックな雰囲気からガラッと変わり、かなりメカメカしく、タフな印象

個人的には、このモデルのシルバーが本当にかっこよくてオススメです
同名で新モデルが販売されていますが、このモデルも2023年現在は、継続して販売されています
新/旧というよりは、スタンダード/ハイグレードといった棲み分け?

旧モデル・新モデルというよりは、通常モデル・上位モデルと棲み分けされているようです
価格差・見た目・性能に明らかに差があるため、そのような印象を強く受けます
さらに、2023年現在、オリエントスター公式ホームページで、旧モデルに”生産終了”の文字もないことから、今後も新モデルと併売されていくことが読み取れます
性能も新型の方が圧倒的に上で、価格差の分だけ、上位グレードモデルを購入することができる
そういった販売形態をとっているように感じます
どっちの『アバンギャルドスケルトン』がおすすめ?
- 旧型は、旧型にしかないデザインやカラーリングが好みの方に
- 新型は、高級感とスタイリッシュなデザインが好み
または、最新・高性能な腕時計が好みの方に
正直、性能面では新型が圧倒的に上です
一方、旧型には新型にないデザインと、新型に比べてほぼ半額という強みを持ち合わせています
そのため、10万円前後の価格帯でかっこいい機械式腕時計を狙っていた、という方には旧モデルがおすすめ
性能も、「新型と比較したら劣る」だけで、機械式腕時計としての性能は十分です
結論、皆さんが気に入ったデザインの方を購入すれば満足できます

旧モデルの方が好きな方は、お安く購入できてラッキー
新モデルが好きになってしまった方は、お財布と相談という感じでしょうか
いずれにせよ、高い買い物ですが…
旧型:メカメカしいデザインが好きな方におすすめ

個人的にですが、旧モデルのシルバーカラーが私の好みにドンピシャで、おすすめせざるを得ない
理由は次の通りです
- すべてのカラーリングの中で(個人的に)最もメカっぽい色合い
- ごちゃついた文字盤でも、単色で構成されていることにより、まとまったデザイン
- 新モデルの半額で購入可能
実機を見たときに、シルバーカラーは単色でまとめられているため、最も大人っぽく、かつデザインの中に遊び心を感じられました
2色使われているカラーリングも、パキッとしたカラーで非常に魅力的
ただ、社会人である自分としては、仕事で使うことも考えてしまい、そうなるとミニマルな色合いのシルバーが最も適していると考えました

最新モデルの半額で、”元”とは言え、スポーツコレクションのフラッグシップが購入できるのは大きい
買う理由に価格が入っているのはあまり好ましくありませんが、それでも魅力的…
新型:高級感・実用性を求める方におすすめ

オリエントスタースポーツコレクションのフラッグシップは、より高級感・実用性を求める方にオススメです
新型は、旧型と比べてアップデートされたところがあまりに多く、魅力をすべて紹介しきれないのが残念ですが、まとめると次の通りです
- 径、厚みともに小さくなり、着け心地が改善
- ブレスは5連に。裏蓋もサファイアクリスタルガラスにアップグレード
- パワーリザーブ増加に加え、精度も大幅にUP
新型は高い性能・スタイリッシュなデザインが、オススメポイントであるのは間違いないのですが、実際に目にしたら「欲しい!」とさせる腕時計になっていました

新型の実機を見に行ったのですが、旧モデルとは異なり、文字通り輝いていました
旧モデルはどれもマットなカラーリングのため、光り輝くというよりは、はっきりと色が強調されている、といった感じでした
しかし、最新モデルではメタルパーツを素材のままにして、研磨や表面処理を施しているためか、光り輝いていました
この輝きが、性能や高級感がUPしたことに加え、大きな魅力の一つになっています
性能・デザインに一切の妥協なく、最新モデルが欲しいという方には新型がおすすめ
『アバンギャルドスケルトン』新旧含め、気になるところ
『アバンギャルドスケルトン』の新旧モデルを実際に見て、気になった点を書いていきます
厚みがそこそこある(旧型のみ)
旧モデルの厚みは13mm
そのため、長袖の服を着ている際には、少し煩わしく感じるかもしれません
ダイバーズウォッチは14mm近くあるため、それと比較すると薄い印象を受けますが、13mmは、実際に見るとけっこう厚みがある印象を受けました
一方、新モデルの厚みは12.4mmと、0.6mm薄くなっています
またサイズも小型化されているため、装着感を気にされる方は、新モデルの方が合うかもしれません
パワーリザーブがいまひとつ(新型)
最新のムーブメントを搭載している『スケルトン』は70時間稼働
同じムーブメントを載せた最新の『アバンギャルドスケルトン』は60時間以上とやや短め
自動巻きにすることで、構造上、止むをえなかったのかもしれません
巻き上げたら3日近く動く『スケルトン』に比べると、『アバンギャルドスケルトン』がやや劣る印象
旧モデルのパワーリザーブ50時間は、機械式腕時計としては平均で、特に何も感じませんでした
一方、『アバンギャルドスケルトン』は同じムーブメントを使用した、『スケルトン』のパワーリザーブが70時間あるため、「もう少し欲しい」と感じました
新型は維持費が上がる
オリエントスターの公式オーバーホール価格は、腕時計本体の価格によって増減します
そのため、10万円近く値上がりした、最新の『アバンギャルドスケルトン』はオーバーホール金額も約1万円UPします
『アバンギャルドスケルトン』は機械式腕時計ですので、メンテナンスのための定期的なオーバーホールが必須
オリエントスター公式のオーバーホール価格は約30,000円
この金額が、2〜3年に一度のペースで必要になります

スイス製の機械式腕時計のオーバーホール金額と比較すると、オリエントスターのオーバーホールの価格は安い方なのです…
まとめ:あなたの気に入った『アバンギャルドスケルトン』を買えば後悔しません
- 旧型:スポーティなデザインが好みで、頑張れば手が届く価格帯で良い腕時計が欲しい方
- 新型:より高性能でスタイリッシュなデザインが好みで、予算に余裕のある方
個人的に、オリエントスター史上最高に”かっこいい”という単語が似合う、腕時計と考えています
大きめの家電量販店に置いてあるくらいにはお求めやすいので、ぜひ一度実物を見に行ってみてください
新/旧ともに併売されているため、両者を並べてもらって、自分にあった『アバンギャルドスケルトン』を選びましょう
この記事で、あなたにとって最高のオリエントスターを選ぶのに役立てれば幸いです