
- ちゃんとした文章を書けるようになりたい
- ものごとを論理的に伝えたい
- 伝えたいことを、文章で的確に表現したい

『入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法』は、論理的に考え、文章にする技術を、具体的かつシンプルな実践法を、学ぶことができる本
- 書く前の、論理構造で勝負が決まる
- あいまいな言葉を排した論理構造にすることで、早く・ちゃんとした文章が書ける
- OPQ分析で、読み手に刺さる内容にできる
はじめまして。普段はメーカーで機械設計をしているベルと申します
この記事は、論理構造をピラミッド状に表す、”ピラミッド構造”の作り方を学ぶことで、論理的な考え方を身に着けることができる
さらに、ロジカルな文章を作る方法を体得できる本『入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法』の要約になります

文章をPERP法(主張→理由→例→主張)で書けば、この本の内容もある程度、実践可能
『入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法』の文章も、PREP法が多用されています
それ自体が勉強になるし、わかりやすさを身をもって知ることもできます
この記事は、私個人の要約・書評になります
作者の意図と異なる解釈があることは、ご了承ください
そのため、この記事を読んだ後は、ご自身で本を読むことをオススメします
考える作業で大切なのは、最も重要な考え(主メッセージ)を見つけることです。
入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法
考える技術はピラミッドづくりのうまさ

書く前の段階、”考える”を高いレベルにするには、論理構造を見える化する、ピラミッド構造をきちんと作ることが重要です
理由は、ピラミッド構造こそが、”考え”と”書く”の元となるため
また、最初に読み手について知ることが、ピラミッド構造をうまく作る近道

読み手が定まると、考えがまとまりやすく、ピラミッドをスラスラと書くことができます
具体的には、ターゲットを定めることで、それにあった考えを具体化した内容の、論理を組み立てることになります
- 最初に、読み手の知りたいことを知る
- 考えを具体化する
- ピラミッド構造で論理を組み立てる
順番に解説していきます
最初に、読み手の知りたいことを知る

もっとも重要なのは、最初に読み手の”知りたいこと”を理解すること
理由は、読み手の求める”答え”を知ることになるため
メッセージの目的は、読み手の問いに対する”答え”を提供することです
その”答え”を明らかにするには、読み手の”知りたいこと”を把握すること
最初は、そもそもメッセージを作る目的を明らかにするためにも、読み手の”知りたいこと”を把握しましょう

特にビジネス文書がそうですが、すべてのメッセージの究極の目的は、答えを提供すること
ここが間違えれば、書く意味がありません
そもそも、読み手はなぜあなたの文書を読むのでしょうか。
ビジネス文書の読み手は常に、自分が関わっているビジネスの状況を改善したいと考えており、そのために何をすべきかと思い悩んでいます。 わざわざ文書を読むのは、その答えを探しているからです。つまり、読み手の疑問に対する答えこそが、ビジネス文書で伝えるべき考え(メッセージ)なのです。厳しいようですが、それ以外の関心のないテーマについて、いくらあなたが手間暇をかけて書いたところで、 その文書は読まれないのです。
入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法
OPQ分析で効率的に知る

OPQ(Objective Problem Question)分析を使うことで、読み手の知りたいことを理解できます
- Objective:目的
→読み手の、目的やありたい姿 - Problem:問題
→読み手の、現状とO(目的)のギャップである問題 - Question:疑問
→読み手の、P(問題)解決に向けて、生じる疑問のこと

すべてにおいて、主語が”読み手”であることに注意
書き手のただの想像や、疑問を押し付けるのはNGです
OPQに対する答えが、文書の主メッセージになります
特に、OPQの流れを汲んだ、Q(疑問)に正しく答えることが重要です

また、P(問題)を考える時は、読み手と同じ目線で考えること
相手の目線と一致していないと、相手が本当に求めているテーマを設定することができない
例えば、同じトピックについて話していても、結論が変わってしまうため
必ず、読み手の目線でOPQ分析を実施
その上で、正しいテーマを作ることで、はじめて読み手の求める答えを提供できます
共感を使って読み手をひきつける

読み手の関心がないことでも、伝えたいことがある時は、共感を得るための情報を見つけることが重要です
理由は、読み手の立場から共感できることを通して、読み手をひきつけるため
例えば、読書に興味がない人に、読書の面白さを伝える場合
読書に興味がない人の、現状の困りごとを把握

把握した情報を、文書に盛り込むことで、読み手の関心をひきつけます
現状の困りごとの答えが、読書であることを示すことができれば、伝えたいことを読み手に伝えることができます

困りごとの把握が難しいのですが、読み手の周辺情報や、同じ立場で行動してみることが効果的です
また、読み手の立場になりきれば、書いた内容が自分勝手な文章か、気づくこともできます
他には、あらゆる文章で、主語を読み手にすることで、読み手の立場になれます
- 読み手は、時間があるだろうか?
- 読み手は、何に興味があるか?
- 読み手は、内容をどこまで理解できるか?
- 読み手は、どんな反応をするか?
これらを楽に表現するのは、OPQで考えて実践すること
さらに、読み手を理解するために、日常的に積極的なコミュニケーションをとることが、もっとも効率的
考えを具体化する

もっとも伝えたい主メッセージ(OPQ分析のQに対する答え)は、具体化を繰り返すことで、一つの文章にまとめます
具体化するプロセスは、「要約したメッセージを見つける」、「1つのメッセージに沿ったグループを作る」作業の繰り返しです

本書では練習問題もあって、勉強しやすいです
このとき、要約したメッセージは、具体的な言葉にすること
すべてをカバーした抽象的な言葉を選びがちだが、それだと相手に何も伝わらない
読み手に刺さるメッセージにするためにも、主メッセージは具体的なひとつにしましょう
要約メッセージをはっきりさせる

要約メッセージをはっきりさせることで、考えを具体化します

要約メッセージとは、その資料で伝えたいことを1つのメッセージで表すこと
具体的には、意味をぼやけさせないために、2つの注意点を守ること
- 抽象的な言葉は使わない
例)「見直し」「再構築」「問題」「適切な」 - 要約メッセージは1つの文章で表す
例)「~で、~だ。」という文章はNG
理由は、メッセージの効果・意味を半減させるため
例えば、「予算の見直し」とは、具体的には「予算を構成する支出を確認し、多いところは減らすことを考えること」
考えを具体化する工程では、後者をきちんと書くことで、要約メッセージをはっきりさせましょう

抽象的な言葉は、世渡りの手段として、資料をごまかす時にたまに使うくらいならOK
一方、実際に考えるプロセスで使うのは、考えの妨げになるので使用NGです
同じように、名詞表現と体言止めもNGです
例えば、「~の推移」や「~の増加」では、「だからなんなのか?」がわからないため

文章の最後は、動詞にするのがベスト
さらに、並列表現になる、「し、り、て、が」のような、”and”を表す接続詞も厳禁です
文章が二つ並ぶと、論理構造がぼやけるため
要約メッセージは、一つの文章で、意味をはっきりさせて書き表します
ピラミッド原則の基本は、考えを1つの文章で表現することにあります。しかし、こうした日本語特有の問題が、考えを1つに絞ることを妨げています。単に表現上の問題ではなく、考える行為そのものの足を引っ張っているのです。
入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法
要約メッセージは「だからなんなのか?」を突き詰める

「だからなんなのか?」を突き詰めることで、要約メッセージの効果が大きくなります

要約メッセージとは、その資料で伝えたいことを1つのメッセージで表すことでしたね
なんとなく書き出したメッセージのままでは、たいてい、曖昧な意味しか持ちません
ただ、意味を突き詰める前の、曖昧な状態でも、重要であることは多いです
その重要な意味を突き詰めるためにも、「だからなんなのか?(So What?)」を繰り返すことで、意味のある具体的なメッセージに昇華できます

例えば、「問題がある」を突き詰めると、「やめたほうがいい」となります
「だからなんなのか?」というと、「見直しが必要」
「だからなんなのか?」というと、「やめたほうがいい」
忘れないで欲しいのは、今は「考えるプロセス」の作業中だということです。実際の文書は、さまざまな影響に配慮した政治的表現になるかもしれません。たとえば、「A事業は撤退を視野に入れた見直し作業に入るべきだ」といった具合です。これはこれでOKですが、「考えるプロセス」はあいまい言葉で妥協してはなりません。この違いを忘れずに、「考えはあくまでも明快に」を心がけてください。
入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法
ピラミッド構造で論理を組み立てる

帰納法と演繹法を使って、シンプルな論理を組み立てます
理由は、メッセージの説得力とわかりやすさを向上させるため

帰納法とは、いくつかの「同じ種類の考え」から、1つの結論を導く方法
演繹法とは、複数の事実から、ひとつの結論を導く方法
突き詰めると、ピラミッドの上下左右の関係性において、矛盾をなくすこと
- 帰納法はPREP法で勝手にできる
- 演繹法は積み上げて作る
- ピラミッド作成は大枠から作ると楽
順番に解説していきます
帰納法はPREP法で勝手にできる

ロジカルシンキングの7割を占める、帰納法表現は、PREP法を使うことで再現可能

PREP法は、「結論は、〜です。理由は〜」とする表現方法
PREP法は、「主張→理由→例→主張」という順番のため、主張と理由の関係を確認することが必須
そのため、帰納法表現に最適です
実際に「主張(ピラミッド上)→理由(ピラミッド下)」のつながりを確認するときは、「なぜなら」「具体的には」のような、つなぎ言葉で確認します

声に出して読む
または、ピラミッド下部を構成する、横並び同士を、つなぎ言葉でロジックの確認をするのも有効です
PREP法でなくとも、結論から述べるよう意識するだけでも、帰納法を正しく使えるようになっていきます
演繹法は積み上げて作る

ロジカルシンキングで3割を占める演繹法は、ピラミッド構造で下から上につながるように表現します
下から上のつながりを意識する理由は、演繹法は正しい事例を積み重ねることで、正しい結論を導く手法のため
例えば、「地球が丸いから、地平線は曲がる」ではなく、「地平線が存在し、地平線も曲がるから、地球は丸い」と推測するイメージ

理論的に正しいことを証明するとき、演繹法を使います
帰納法の結論は推測
一方、演繹法の結論は正しい必要があります
逆に、誤った結論でも、正しく感じるので気をつけましょう
つまり、演繹法は前提確認が、論理構造の正否を左右します
ピラミッド構造で、下をそろえて、上を断定できるよう作りこむことで、演繹法を成立できます
ピラミッド作成は大枠から作ると楽

ピラミッド全体の流れと、各ブロックの主メッセージを最初に決めると、ピラミッド作成が楽になります
理由は、論理がしっかりした状態だと、書く時に迷いがなくなるため
そのためにも、ピラミッドを作るときは、必ず縦のツリー状に書きます

製造業の場合、横に書きたくなる場面が多いですが、NG
横方向では、各ブロックの”上下関係”がわかりにくくなるため
”考えを具体化する”基本原則を守り、上下方向に作成することで、ロジカルシンキングを楽に、確実に実現できます
考えを整え、書く作業を楽にするためにも、全体構成と書くブロックのメッセージの筋を通しましょう

ピラミッド内の1ブロックを作るとき、ブロック内で文書を作ろうするのはNG
理由は、ピラミッドはあくまでも考えを組み立てるプロセスのため
文書作成のプロセスではないので、ブロックに、きちんとした長文を書くのは避けましょう
ブロック内は、あくまでも1メッセージとします
- ピラミッド内では、分かりきったことは書かない
- トップダウンを意識して書く
- 紙に書き出す
- 主張に対する理由は、ピラミッド構造にして5を上限とする
ピラミッド構造を文章に変換する

ピラミッド構造ができたら、ピラミッド構造が見えるかのように、文書に書き表すのがベスト
具体的な方法は、文を固まりでわけて書くこと
- メッセージの固まりがわかるよう、段落を分けて書く
- 結論の要約メッセージを、最初に書く
- 主メッセージは、各文の最初の方に書く
順番に解説していきます

うまく文章にできないときは、ピラミッド構造に間違いがあります
ピラミッド構造を再確認して、修正しましょう
具体的にどのようなメッセージを伝えようとしているのか。なぜそう言えるのか。そのような考えが明快に表現され構成されていて初めて、 わかりやすく説得力のある文書となります。
入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法
長い導入はエグゼクティブサマリーでまとめ上げる

どうしても背景説明が必要で、導入が長くなる時は、エグゼクティブサマリーを導入前に挿入します

エグゼクティブサマリーとは、忙しいエグゼクティブ(幹部)が、短時間で全容を把握できるように書かれたサマリー(要約)のこと
理由は、長い導入は、読み手の労力が増えるため
エグゼクティブサマリーを書く際には、「エグゼクティブサマリー→導入→主メッセージ」の構成にすることで、文章全体を把握しやすい順番にします
エグゼクティブサマリーでは、とにかく文書全体を簡潔にまとめることを意識しましょう

エグゼクティブサマリーについては、『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』に詳しく書いてあります
接続詞で文章をわかりやすくする

論理をつなぐ接続詞に限定して、適切に使うと、ずば抜けて文章がわかりやすくなります
接続詞を限定する理由は、「~して、」のような、意味をあいまいにする接続詞が存在するため

逆に、論理をつなぐ「~することで、」のような接続詞であれば、文章の前後関係がハッキリします
”要約メッセージをはっきりさせる”でも紹介した「し、り、て、が」を避けるだけで、論理的な接続詞を使うようになれます

「し、り、て、が」のような、日本語特有の曖昧な接続詞は、英訳のときも厄介者だそう
というのも、英語は論理がしっかりしているため
これを解消するには、まず「し、り、て、が」を日本語文からなくし、すべての文章に主語を入れてから翻訳すると、よい英語文になるそうです
3種類のピラミッドで読み手の疑問に最適化する

読み手の疑問に合ったピラミッド構造にすることで、あらゆる問題を構造化できます

最適なピラミッドの選択は、本書の事例を見ながら、練習できるようになっています
日々作ることで、どれが適切か判断する力を、身につけることができます
以下の3種類のピラミッドを、読み手の疑問に合わせて使い分けます
- 問題の状況が、どうなっているのか
- 問題に対して、どう解決するのか
- 解決する具体的な方法は、どうするのか

上記3つの疑問を表現する場合、状況は「~である」
行動は「~する」と、使い分けます
さらに主メッセージを要素に分解するときは、主メッセージに対して「なぜならば…」を答える時は、WHY(なぜ)でつなげる
「どうするか…」を答える時は、HOW(どうやって)でつなげます
3種類のピラミッドと、2種類の分解方法を組み合わせることで、あらゆる問題を適切なピラミッド構造に落とし込めます
日々のメールでロジカルシンキングは会得できる

本書の内容は、仕事で大勢の方が使うメールで、実践できます

メールなので、通常の文書よりも短く・わかりやすくすることが重要
理由は、相手が忙しく、読む時間がない前提のため

本書のロジカルシンキングを、より洗練させて書く必要がある
具体的には、感謝の言葉を1行+PDF(Purpose・Detail・Follow=主メッセージ・詳細・今後のアクション)で書く
毎日メールで実践することで、メール力もピラミッドライティングも上達します

4ヶ月続けることができれば、完璧に習得できるとされています
さらにこれは、1日1回のピラミッドライティングでも十分実現可能
そのため、日々の全メールでなくてもOK
4ヶ月と聞くと長く感じますが、仕事で実践していれば、あっという間に達成できます
まとめ:考える技術はピラミッド作りで鍛える

- 読み手を定めてから、考え始める
- 考えは構造化することで、具体化する
- 書く時は端的に表し、意味をハッキリさせる
考える技術は、構造化に使うピラミッド作りを鍛えることで、培われます

書く技術は、書く量が増えると、勝手に鍛えられる側面もあるため、後回しでOK
まずは考える技術を鍛えてから、書くことを考えましょう
考える技術は、意識しなければ経験値を積むことができません
ピラミッド構造を繰り返す作ることで、物事を構造化する力が身について、考える技術が高まります
構造化する練習を効率的にするために、『入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法』で、あらゆる仕事でつかえる考える技術と、書く技術を鍛えるのはいかがでしょうか
- OPQ分析をメール返信で使う(4ヶ月毎日)
- ピラミッド構造を1週間に1度は作る
- 「し、り、て、が」の使用を控える

次の本も一緒に読むことで、考える技術と書く技術を鍛える、相乗効果を狙えます
技術を使う目的の具体化にも役立つため、モチベーションアップにもつながります
