結論から言うと、2022年12月現在から転職活動を始めます。が、転職はしないことにしました。
これがどういう意味なのかを次から順に説明していきます。
またこの記事は北野 唯我さんの著書である「転職の思考法」を参照しています。
転職について考えるにあたり読んでみましたが、
- 転職について悩みがある方
- 転職をどうすればよいのかわからない
という方に非常におすすめです。
小説形式となっているため非常にわかりやすく、転職で重要なことを学びやすかったです。
ベルのスペック
まずは自身の職務経歴を簡単に書き出してみました。
転職を考えるに当たり、自分の市場価値を明確にするために自分ことをありのまま書き出しました。
2022年12月現在の私のスペックは次のようになっています。
- 地方国公立大学機械系学部卒
- 重工メーカー機械設計担当(5年以上)
- 回転機械の詳細設計
- プロジェクトの主担当2個・副担当6個・製品の改造や修理の設計、見積対応等実施
- 社内業務改善提案~プロジェクトとして立ち上げまで担当
- 技術交流及びトラブルシューティングのための海外出張経験有(東南アジア、ヨーロッパ)
- TOEIC650点
- 普通自動車免許
なんだかとても恥ずかしいですが、これが私のキャリアとなっています。
そもそも転職活動をはじめる理由は?
まず転職する理由は、他のことにも挑戦してみたいと考えるようになったためです。
誤解しないで読んでいただきたいのですが、
- 大企業
- 比較的安定している重工メーカー
- 機械設計
上記3点を満たしている自分は、人によっては羨ましいと思われるかもしれない環境に属しています。
実際学生時代の私は
大企業×重工メーカー×機械設計=かっこいい
と考えていました(笑)
しかし社会人として数年働くことで、想像していた社会人像と異なるところが気になったり、考え方も変化して重工製品以外の設計にも挑戦してみたいと考えるようになりました。
これが私の転職する主な理由です。
もちろん上記以外の様々な理由があります。
- 年収を増やしたい
- 残業を減らしたい
- 重工製品以外の機械設計もしてみたい
- 環境を変えたい
- きれいなオフィスで働いてみたい
- 社食や弁当が美味しいところがいい
- 他の会社にも行ってみたい
- etc…
もはやどれが本音かわからないくらいに多くの転職する理由があります。
また今から転職活動をはじめる理由は、次の通りです。
- 転職せざるを得ない状況に備えるため
- 定期的に自分の業務の棚卸を行うことで新しい課題を見つけるため
- 自分を客観的に見るため
会社でもキャリア相談が年1回ありますが、数十分お話して何もなく終わるだけであまり得るものがないものになってしまっています。
そのため2番目の定期的な業務の棚卸は、自ら行うことにしました。
会社に任せていても、職種を変更することくらいしか提案されませんので、より広い視野で考えるためにも自分で行う方が良いと判断しました。
転職はしない理由
一方転職をしない理由についても考えました。
実際には転職活動を初めて、自分がどうしても行きたい企業を見つけることができたら転職することになるとは思いますが、今の環境から変えるデメリットも少なからずありますのでその再確認のためにも書き出しました。
- 妻に負担をかけたくない
- 今後生まれてくるであろう子にも負担がかかる可能性がある
- 年収が下がる可能性がある
- いままで学んできたことが多少なりとも使えなくなるかもしれない
- 引っ越しなどの時間やお金がかかる
- 今の会社で今後見込まれる年収や待遇がすべて消える
私の転職目的の場合は、”転職の思考法”では転職をしない悪い理由として取り上げられているものも中にはあります。
一時的な年収低下の心配や、今の会社で培ってきたものを失う心配などです。
転職しない理由もたくさんありますが、ここで最も重要視しているのは妻と、今後生まれてくるであろう子に負担をかける可能性があるというところです。
妻は私が勤務している場所で生まれ育っているため、基本的にはこの地を離れないのが一番負担が少ないと考えていますし、本人に聞いてみてもやはりそれは間違いなさそうでした。
さらに子ができた場合には、今の場所を離れる選択はやはり妻の負担も増えてしまうことが考えられます。
また親が転勤族で苦労した私にとっては、今後生まれてくることを祈っている子にとっても、悪い影響を与えるかもしれないと考えています。
自分の子や妻を信頼するならば、土地を変えても対応できるとは思いますが、負担をかけることに変わりはありません。
「そもそも場所を変えなければいいのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、地方僻地勤務の筆者の場合、その県でもトップクラスの年収である可能性が高く、他の転職先も行きたいところがないというのが本音です。
また私が行きたいような企業は、全国に点在しているため、引っ越しまたは単身赴任が必須になってしまいます。
完全在宅勤務の会社もありますが、機械設計者が完全在宅勤務を許されるような企業は数えるほどしかなく、自分が現状行きたい企業には完全在宅勤務が浸透していない場合が多いです。
転職したい理由に書いたように、残業を減らしたい・年収を増やしたいというのは贅沢なのかもしれませんが、妻や子の暮らしを充実させるためにはここも譲れないところです。
今の企業でも在宅勤務の文化が少しずつ備わってきており、さらに昇進でそれなりの給料にはなるため、残業を減らしつつ給料を上げることもできなくはないというのが、転職しない大きな理由にもなってしまっています。
もっと大幅な給料アップや残業時間削減もしたいとは考えていますが、現状の環境をなんとかすることで己の能力を上げることも見込んで転職しないと判断しました。
自分の市場価値について
”転職の思考法”では自分のマーケットバリューが重要であると指摘されています。
それを理由とした転職のススメも書かれているくらいには重要視されていますが、逆に私は転職しないことで、自分の価値を上げることを選択しました。
その選択をした理由は2つあります。
- 今後成長する可能性のある分野に会社がこれから関わることになった
- 今の会社で成長できる機会が目の前にある
それぞれ詳しく説明していきます。
今の会社で自分の価値を高める方法①今後伸びる業界に関わる
今後伸びる業界では必要とされる技術は変わり、より良いものにするための技術の進歩に直接関わることで自分の市場価値を高めていくと考えました。
ここ最近話題になっている、クリーンエネルギーという伸びる業界に参入することが、会社全体の方針として決められました。
今までは衰退産業に大きく依存していたこともあり、技術の進歩や今後新しいことに触れることはないのだろうと考えていました。
しかし、今後急速に伸びる可能性のある産業に関わることができるようになり、その業界での転職の可能性を広げるためにも、今の会社にいることで自分の市場価値が高まると判断しました。
今後伸びる市場に黎明期からいることで、新たな問題や新しいものに触れる機会も増えることになることが予想されます。
新しいものに触れることで自分ができることを広げて、今まで起こったことのないトラブルを乗り越えることで自分の能力の向上も見込めます。
今の会社で自分の価値を高める方法②チャレンジングな仕事に関わる
数ヶ月間ですが海外出張する機会がありそうで、1年以内にはいくことが決まりそうな状態です。
自分にとってはかなりしんどくなりそうですが、英語力の向上や、海外での機械設計という新しい世界に触れることで自分の成長も見込めることも、今の会社に滞在する判断をした理由となります。
ただ、自分の会社はお世辞にも経営がうまくいっているとは言えない状態でもあります。
もしかしたら10年以内に空中分解しているかもしれません。
そのため、経営がうまくいっていないという理由でチャレンジングな仕事に関わる機会がなくなった場合には転職しようと考えています。
ただ、経営がうまくいっていないからと言って大企業が明日から急になくなるといったことは起こりえないと考え、いまは転職はしないという結論に至りました。
”転職の思考法”では主人公が転職について学ぶために企業が終わる瞬間も例として挙げられていますが、大企業の場合はこの本のように突然会社がなくなることが可能な規模とは思えません。
実際に大企業が終わるときというのは、某大手電機メーカーや飲食店のように、外資に買われたり、規模をどんどん小さくしていきしばらくは細々と生き残る傾向があると考えています。
実際に身を持って経験したわけでもなければ、自分の会社がもし終わる瞬間が来たらそんな余裕もないとは思いますが、転職の準備を今から進めておくことでもしもの場合に備えておいて対応しようと考えたため転職活動はしておくことにしました。
転職する場合はおそらく転居も伴ってしまうことも考えられますので、今の内から場所や企業の調査も入念にしていこうというわけです。
妻にも相談した結果、転職してもいいし、引っ越しもしてもいいとは言ってくれました。
機械設計者が”転職の思考法”を読んだ結果
本の内容は営業や経理のような文系総合職向きな内容でしたが、機械設計職である自分にとっても非常に有益でした。
- 転職するのかしないのか?
- 転職の判断基準は?
- 転職するにはどうすればいいか?
主には上記の3点を知るために読んでみましたが、すべて答えを見つけることができました。
他にも転職活動している上での悩み等、転職に関する悩みごとをかなりカバーしているので、一度読んでみることをおすすめします。